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の中で、リクルートの面接では「具体的に?」「なぜ?」の2つの質問が多数浴びせられる事をお伝えしました。
この「具体的に話す」が苦手な方が一定数いらっしゃいます。
面接官からの、
「具体的にどういう事?」
「例えばどんな事?」
という質問に対して堂々巡りになってしまうケースです。
例えば、
面接で過去の仕事の取組みを聞かれているケースを想定して考えてみましょう。
上の会話を見て、面接官の聞きたい事に対して応募者が全く答えていないことが分かりますか?
面接官はもっと「具体的な事」が聞きたい。応募者は自分では具体的に話しているつもり。という会話の掛け違いが起きています。
この掛け違いがなぜ起きてしまうのか?をもう少し詳しく解説していきます。
リクルートの面接官が聞きたい「具体的な話し」の解像度
面接官が「具体的に?」とか「例えば?」という質問を投げかけるとき、聞きたいと思っている話しはその応募者が実際に経験や体験してきた応募者ならではの「エピソード」です。
上の会話で「親身になって応える。とは例えばどんな事ですか?」という質問が出ていますが、面接官が聞きたい話しは「お客様の立場になって考える。」という抽象的な回答ではなく、
「○○なときに、○○を絶対にしていました。例えば以前こんなお客様がいらっしゃって・・・」
といった、その人が実際に体験したエピソードが聞きたいのです。
例えば「信頼を構築する」「親身になって」の具体的な話しであれば、
「自社の売上に繋がるケースであっても、お客様にとって必要がないと思う商品に対しては必要ないとはっきり伝えるようにしていました。
例えば以前、独り暮らしされている70歳位の方から、孫と連絡を取るために新しいスマホにしたいと相談をお受けしたのですが、詳しくお話を聞いてみると今使っていらっしゃる機器で十分対応可能だったので、その旨をお伝えしやり方もレクチャーしました。結果的にすごく喜んでくださって、後日ご友人を複数ご紹介いただいて新規契約に繋がったり、ご自宅の通信環境のご相談を持ち寄ってくださり、家庭用電話の回線からWifi環境の導入まで全て当社でお申し込みをしていただけることになったこともありました。
そのように目先の売上や結果ではなく、お客様が本当に必要とされている事は何か?をしっかり確認し、自社にとって利益にならなくてもベストな提案を行う事を心がけていました。」
最低でもこれくらいの解像度の話しが聞きたいわけです。
なぜ面接官はあなたの具体的なエピソードが聞きたいのか?それは、具体的なエピソードの中にしか”あなたらしさ””あなたならでは”の要素が見えてこないからです。
「信頼を構築することを大切にしてきた」「誠実な対応を心がけてきた」「親身になって相談にのってきた」この言葉だけでは誰でも言える言葉ですので、それがどのレベルの話しなのか?どれくらい真剣に取り組んできたのか?なぜそうするのか?が見えてきません。
一方応募者側の心理としては、面接官はそんな具体的なエピソードを聞きたいと思っていないはず。という思い込みや、具体的に話しすぎると自分の事がちゃんと伝わらないかもしれない。という怖さがあります。
また、自分では具体的に話しているつもりなのに実際には話せていないという方は、自分は自分のやってきたことを鮮明に知っているため、抽象的な表現でも自分の頭の中には具体的な情景が浮かんでいるので伝わっていると勘違いしてしまうケースもあります。
いずれにせよ結果的に、
面接官は、具体的なエピソードからその人らしさや本質的な人間性を見極めたい。
応募者は、自分の事を正しく理解してもらいたいから抽象的に説明する。
という掛け違いが起きるわけです。
一見どちらも正解に見えますが、このサイト内の記事で何度もお伝えしているように、自分が言いたい事を言うのではなく、相手が知りたい事を伝える。が面接に於ける正解ですので、この掛け違いは応募者側が面接官に歩み寄る必要があります。
「具体的に話す」の極みを知りその破壊力を理解する
実際に第二新卒・20代の方の転職サポートを日々行っていますが、この「具体的に話す」の意味と破壊力をお伝えする際に事例として紹介する動画があります。
人志松本のすべらない話 でMVSを獲得した【木村祐一「車屋のキクチ」】の話しです。知っている方も多いかと思いますが、見たことないという方は是非一度ご覧になってみてください。(※音声のみ。僕がアップしている動画ではないので、広告収入などは一切ございません。)
「すべらない話」は話芸のスペシャリストが集い、話しだけで笑いを取る話芸の総合格闘技と言われています。
「車屋のキクチ」の話しに限らず、毎回聞いているだけで笑えてくる話しが沢山あるのですが、着目していただきたいのは、話しの「具体性」です。
話しの中で、必要以上に「具体的」な描写が沢山出てきます。
・キクチという車のセールスマンの人物描写
・キクチがしでかした具体的なミスの数々
・実際に交わした会話の内容
・キクチが発した言葉
など、これでもか!というほど具体的です。
外車のセールスマンがミスばっかりするからイライラして叱り飛ばした。という話しでしかないのですが、その抽象的な表現だけでは全く笑えません。キクチという人物を全く知らない視聴者が、キクチの人物像を頭の中で思い描いて、実際の現場を想像して、リアリティを持って笑えるように伝えるには、このくらいの具体的な描写が必要になるわけです。
逆に言えば、これくらい具体的な描写を伝える事ができれば、会ったことも見たこともない「キクチ」という人物のキャラクターや仕事への取り組み姿勢、性格、人間性などがリアリティを持って聞いている側に伝わる。という事にもなります。
大学生の就職活動でも、第二新卒・20代の転職活動でも、ハイキャリアの転職の面接に於いても、「具体的」な話しができる事は、自分らしさを伝えるうえで、更には自社の商品やサービスを紹介・提案するうえで欠かせないスキルと言えるわけです。
まとめ
この記事では、面接時に面接官が必ず発する「具体的に?」「例えば?」という質問に対して、どの程度の具体性が求められているのか。を具体的にお伝えしてきました。面接官が限られた面接時間の中で「一緒に働きたい」と判断するためには、具体的なエピソードや具体的な描写を交えて自分の事を伝えていく事が必須となります。
最後に、自分では具体的に伝えているつもりだけど聞いている面接官には全く具体性が伝わらない危険ワードをいくつかお伝えして終わりたいと思います。
<抽象度が高い危険ワード代表例>
□「成長したい」
□「キャリアアップしたい」
□「ステップアップしたい」
□「新しい事に挑戦したい」
□「やったことが無い事をやってみたい」
□「自分を変えたい」
□「長く働ける仕事に就きたい」
□「人と接する仕事がしたい」
□「人と関わる仕事がしたい」
etc
もし、あれ?自分も怪しいかも?もう少し具体的に聞きたい。と思えるワードがあれば、お気軽に当社にご相談くださいませ。